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シンジケートローン

デリバティブ・顧客への説明責任と顧客のリスク負担能力の確認が必要

デリバティブ(derivative)とは、通常「金融派生取引(商品)」と訳出されているが、スワップ(swap)、オプション(option)、フューチャー(futures)などの、国際的金融手法を取り入れた金融商品(預金・融資等)を意味する。スワップとは通貨、金利、債券等の債権・債務を交換することをいう。金融機関が関与するスワップ取引は、主として異種通貨の債権・債務を交換する「通貨スワップ」や、固定金利と変動金利、短期金利と長期金利など異なる金利の受払いを交換する「金利スワップ」である。

金融機関は原則としてスワップ取引の希望者を仲介し手数料を得る役割を果たすが、取引当事者の一方に事故が発生し義務履行ができなくなると、他方の当事者に発生した損害を填補する責任を負うことが多いので、仲介といえども信用リスク判断が必要である。融資絡みの取引としては、金利スワップ付融資等がある。オプションとは、ある金融商品を将来のある時期に「買う」(コール・オプション)または「売る」(ブット・オプション)ことを選択する権利のことで、この選択権の売買取引をオプション取引という。金融機関の扱うオプション取引は、通貨オプションと金融先物オプション取引である。

融資に絡むものでは、オプション付インパクトローン等がある。フューチャー取引(先物取引)は商品取引から発生したものであるが、金融機関が扱うものは金利・通貨等の金融商品で「金融先物取引」といわれ、将来の特定日に特定の金融商品を先物取引所で売買する取引を指す。デリバティブを利用した融資を顧客に勧める場合は、まず金融機関職員自身が商品内容を熟知しておくことは当然であるが、顧客にその商品内容を理解させるべく顧客のレベルに合わせて十分に説明し、かつ顧客が商品に内在するリスクを負担する能力があることを確認することが重要である。